travel

案山子X 17:信政卓雄さん、君田かかしまつり、城田貞夫さん(広島)(写真・文:ai7n)

こんにちは。ai7n(アイン)です。 今回は広島県3本立てで、信政卓雄さんのかかし、君田かかしまつり、城田貞夫さんのかかしを紹介します。案山子家を名乗るようになっていろんな方からかかしについての情報をいただくのですが、一番情報を提供してくれるのが広島の実家に住む両親だったりします。今回も「三次をドライブしてたらかかしがいた。天気の良い日にかかしが立っているらしいよ。」と教えてくれたので、2014年10月...

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LATEST ISSUE
最新号 2024年05月01日 Vol.595

art

暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく 33話 隣の見知らぬおばさん (画・文:新開のり子)

会社が休みの日、眩しい光で目が覚めました。 今日は気分転換に海を見に行こう! そんな気分になって気が変わらないうちに急いで駅に向かいました。 朝日が昇ったばかりで建物や木々の隙間からオレンジの眩しい光が顔を照らします。 目を細めながら小走りをして駅に急ぎます。 小鳥のさえずり、小鳥の優しい羽音。 朝の長閑な時間で心が豊かになります。 駅に着き海方面に向かう列車を待ちます。 自由席のホームには家族連れやカップルが目立ちます。 列車がホームに到着すると「プシュー」と音を立てながら扉が開きます。 今までホームでゆったり待っていた人達が急に慌ただしくなります。ゆっくりと歩く私をどんどん抜かして車内に入っていきます。 キョロキョロ車内を見渡しているうちにあっという間に満席状態になってしまいました。

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design

編み物☆堀ノ内の「帰ってきた肖像編み物」 第7回 ダリオ・アルジェントとアーシア・アルジェント  オーダーした人/吉本ばなな(小説家) (写真:久富健太郎 / 聞き書き:川上雅乃)

今日のお客さんは吉本ばななさんです。うちには吉本さんの本が新旧何冊もあるので、インスタグラムのDMで問い合わせをいただいたときには「え。本物?!」とビビりました。吉本さんは神保町の「(元)鶴谷洋服店」に文化屋雑貨店の物を見に行ったとき、編み物☆堀ノ内のディヴァインのバッグを目にして僕を知ってくださったそうです。吉本さんが「人生でいちばんはじめに、本当に惹きつけられた」というイタリアン・ホラー映画の巨匠ダリオ・アルジェント監督と娘のアーシアさんの肖像を編みました。

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travel

ユーラシア後ろ歩き 7  人生が語られたカシュガルの夜 (文:多田麻美 / 写真提供:張全)

嫌いではない。むしろ自慢したくなるほど理想的な相手なのだが、結婚して家庭を築くとなると、ちょっとばかり気が重い。 そんな王さんの心境は、結婚以上にやりたいことが山ほどあった当時の私には、別世界の出来事に思えた。だが、自由なようで自由でなく、すべて完璧なはずなのに何か物足りないというのは、きっと独特のつらさなのだろうと、自分なりに想像してみた。 生粋の西北人王さんと、東北出身の西北人との、腹を割った会話は続いた。 きっと店主も王さんも、誰かと心行くまで話したい気分だったのだろう。人にはなぜか、見知らぬ人にあれこれと打ち明け話をしたくなる時がある。

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photography

ニュー・シャッター・パラダイス 62  大人は乗れない車 (写真・文:オカダキサラ)

赤ちゃんは乗れるのに、大人は乗れない車ってなあに? こんなクイズがありました。答えはベビーカーです。 本当に大人は乗れないのでしょうか。調べてみると最大耐荷重75kgのベビーカーもあるようで、体型によっては大人でも乗れなくはないことがわかりました。 もっとも、重量的な可不可はとにかく、窮屈なシートに乗せられて誰かの手によってしか進めない状況は、言い方を変えれば「目的地もわからないまま、運ぶ人に全てを委ねる」ということ。

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lifestyle

バンカラ女銘々伝  第3回 型破りな男に翻弄された女 池田きぬ (文:平山亜佐子)

 そもそも「バンカラ(蛮カラ)」とは「ハイカラ」(洋風の意。当時の男子の洋装が高い襟(ハイカラー)をつけたシャツだったため)の対義語として、野卑な振る舞いを指す明治期発祥の流行語である。しかしこの連載ではもう少し意味を広くとって、型破りな、破天荒な生き方を指している。  とはいえ、池田きぬが果たして破天荒かといえば少々疑わしい。  きぬの場合は破天荒な男、長田秋濤に振り回され、結果的に型破りに生きざるを得なかった、とは言えるかもしれない。

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lifestyle

蒲田リハビリ日記 第23回  夜露死苦哀愁都築響一著夜露死苦現代詩 (写真・文:リーサル・ウエポン金本)

エロ本編集部アルバイトから悪趣味雑誌『GON!』の末席ライターになった俺は、ライターになってから文章の書き方を勉強した。通常は専門分野があり、すでに問題なく文章を書ける人がライターになるのかもしれないが、俺の場合は高卒(偏差値35)の日雇い労働者出身で、読めない漢字も多く、知識・教養もなければ専門分野もなかったため、本当の意味でゼロからのスタートだったのだ。 諸先輩方(青山正明氏や村崎百郎氏など)の文章を何度も繰り返して書き写し、構成パターンを足りない頭(俺)に叩き込んでゆく。起承転結に分けて文字数を勘定し、どこでどう工夫されているのかを分析した。その結果、青山氏も村崎氏も、同じ単語を何回も使わないように配慮されていることや、簡潔な表現になるよう、随所で「通分」されていることなどに気づいていった。文章の上手下手は国語力の問題だと思っていたが、実は数学的なセンス(の優劣)のほうが大きいと分かったのである。

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AFTER HOURS
編集後記 : 今週も最後までお付き合いありがとうございました。ボリュームたっぷりの記事が並びましたが、気に入ってもらえたの、あったでしょうか。

先週はメルマガでも紹介した刺繍家・吉元れい花さん率いる「刺繍実験室楽繍会」の展覧会を観に阿佐ヶ谷に行ったり、マキエマキさんの「空想ピンク映画ポスター展」を観に渋谷へ、さらにシアスター・ゲイツの「アフロ民藝」を混む前に、と森美術館に行ったり、バタバタ忙しい週でした。ほんとはアフロ民藝についてすぐに紹介しようと思ったのですが、すでにたくさんレビューが出ているのと、めちゃくちゃかっこいいなかにかすかな違和感もあり、それをうまく表現するのが難しく、ちょっと考慮中。でもマキエマキさんについては来週号ででも紹介しますので、お楽しみに!

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

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ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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